FIREとは?


Financial Independence(経済的自立)と

Retire Early(早期リタイヤ)の頭字語。

雇われ仕事をすることなく不労所得だけで

毎年の生活費を賄えるよう貯蓄と節約に励み、

出来るだけ早くリタイヤしようとする考え方。

お金の悩みから解放され、お金のために働く必要がなくなること。

 

【経済的自由の7つの段階】

1.自分の現状と目標を把握したとき

2.自分の支出を自分の収入で賄えたとき

3.その日暮らしの生活から脱したとき

4.6か月分の生活費を貯め、金利の高い借金を返済したとき

5.2年分の生活費を投資したとき

6.投資からの収入だけでいつまでも暮らせるようになり、働くことが選択肢になるとき(FIRE!)

7.あり余る富があり、自分が必要とする以上のお金を手にしたとき



FIRE達成までの7つのステップ

  1. リタイヤできる資産額を把握する
  2. 今持っている金額を計算する
  3. お金に対する考え方を根本的に改める
  4. あなたの貯蓄に最も大きな影響を与えるものだけに集中する
  5. 9時5時の仕事を工夫・効率化する
  6. 儲かる副業を始め、収入源を複数持つ
  7. 出来るだけ多くのお金を出来るだけ早く、出来るだけ頻繁に投資する

1.リタイヤできる資産額を把握する

リタイアに関する典型的なアドバイスでは、リタイアするまでにリタイア後に毎年使う予定の金額の25倍の資金を貯める。

 

そして、

  • アセットロケーション(株式と債券の割合)を決める
  • 引き出し率(引退後、生活のために投資ポートフォリオから毎年引き出す率)を決める

ことが大事。


ポートフォリオの成功率:1926年~1995年

(期間中の全ての支払いをポートフォリオの資金で賄える確率)

※トリニティ・スタディより

100%株式 年換算の引き出し率
支払期間 3% 4% 5%
20年 100% 100% 91%
25年 100% 100% 85%
30年 100% 98% 81%
75%株式 25%債券 年換算の引き出し率
支払期間 3% 4% 5%
20年 100% 100% 94%
25年 100% 100% 85%
30年 100% 100% 86%
50%株式 50%債券 年換算の引き出し率
支払期間 3% 4% 5%
20年 100% 100% 92%
25年 100% 100% 79%
30年 100% 95% 70%
25%株式 75%債券 年換算の引き出し率
支払期間 3% 4% 5%
20年 100% 100% 92%
25年 100% 96% 79%
30年 100% 74% 70%

上記から、資金が30年以上持続する可能性が高いのは、

  • アセットロケーションが75%株式、25%債券
  • 引き出し率が毎年4%

のときが一番少ない資金で、資金が30年以上持続する可能性が高いことがわかる。

【リタイヤできる資産額を計算する】

●年間支出を計算する(例)

  月額 年額

食費・外食費

30,000円 360,000円
衣服・クリーニング 15,000円 180,000円
医療・医療保険 13,500円 162,000円
住居・水光熱・通信 65,000円 726,000円
移動・車両費 35,000円 420,000円
年金 16,500円 198,000円
娯楽  6,000円 72,000円 
その他の支出 79,000円 948,000円
税金 13,000円 156,000円
合計   3,249,000円

●引き出し率(4%)×リタイヤできる資産額=年間支出

 

引き出し率は4%

年間支出は3,249,000円 なので

0.04×リタイヤできる資産額=3249000

 

3249000÷0.04=81225000

リタイヤできる資産額は8122万円ということになります。

●副収入があればリタイヤは早くなる

毎月の副収入  毎年の副収入  25倍(リタイヤできる資産額から減額できるお金)
5万円 60万円 1500万円
10万円 120万円 3000万円
20万円 240万円 6000万円
30万円 360万円 9000万円
40万円 480万円 1億2000万円
50万円 600万円 1億5000万円

なので、毎月の副収入が毎月30万円あれば、仮に資産がゼロでもリタイヤできるということになります。


2.今持っている金額を計算する

【純資産を把握する】

 

純資産=資産ー負債

資産とは、現金、持ち家、投資資産、価値のあるもの

負債とは、あらゆる種類の借金


●資産(例)

預金・投資口座 3,000,000円

不動産 26,000,000円

貴重品 0円

総資産 29,000,000円

 

●負債(例)

不動産投資ローン 4,700,000円

クレジットカード 0円

総負債 4,700,000円

※借金は金利の高いものは返済。低いものは返済しない。

 

純資産 2430万円

 

リタイヤできる資産額が8122万円であれば、あと5692万円

なので副業収入が約月20万円あれば、リタイヤ達成


3.お金に対して根本的な考え方を改める

【自分の実質自給を計算する】

 

(例)リフォーム委託(副業)

仕事 月72時間

通勤 月20時間

年収1,056,000円

実質自給=1056000÷92=1147円

年間税率25%

税引き後実質自給=860円

 

【何かを買う前に以下の11の質問をする】

  1. この買い物はどれほど私を幸せにしてくれるのか?
  2. これを買えるようになるには、いくら稼がなければならないのか?
  3. これを買えるようになるために、人生の何時間を差し出しているのか?
  4. それを買う余裕はあるのか?
  5. %で見ると価格はどれくらい違うか
  6. 安く仕入れたり、自分のものと交換して手に入れられないか?
  7. 便利さと引き換えに、いくらお金を払っているのか?
  8. 毎年、もしくは亡くなるまでに、これにかかる費用はいくらか?
  9. この商品の一回当たりの費用はいくらか?
  10. そのお金は将来、どのくらいの価値になるのか?
  11. この貯蓄によって未来のどれくらいの時間(自由)を買っているのか?

 



4.あなたの貯蓄に最も大きな影響を与えるものだけに集中せよ

【貯蓄率25%以上引き上げる方法】

  1. 3大支出(住居費・交通費・食費)を切り詰めるだけで、2割以上は節約できる
  2. 住居費はもっと安い家に引っ越したり、余った部屋、もしくは一見丸ごと貸し出すことで、住居費を節約しよう。
  3. 可能な限り徒歩や自転車を使い、交通費を節約しよう。どうしても必要な場合をのぞいて、車は買わないようにしよう。
  4. 食費を節約しよう。自分で栽培したり、家で料理したり、大量にまとめ買いしたりしよう。


5.9時5時の仕事を工夫・効率化しよう

【フルタイムの仕事を自由に向けた踏み台として利用する】

  1. フルタイムの仕事は素晴らしい収入の機会だ。会社の福利厚生と給与を得る機会を最大限に生かそう。ほかの収入源を並行して確立しながら、フルタイムの仕事を次のステージへの踏み台として利用すべきだ。
  2. リモートワークの機会などを調べよう。既存の福利厚生の中身で満足できない場合は、より充実したものにできないか交渉してみよう。福利厚生を最大限活用しないのは、もらえるお金に手を付けないようなものだ。
  3. あなたの持つスキルと経験に対するいまの市場の需要を分析し、昇給を求めるべきか見極めよう。人材紹介の専門家にコンタクトし、業界の給与レポートを読むだけで出来ることだ。
  4. スキル+人脈=お金。スキルは将来の通貨だ。あなたの持つスキルの組み合わせがより価値があり、より多様であるほど、より多くのお金を稼げる。継続してスキルを習得し、人脈を広げよう。


6.儲かる副業を始め、収入源を複数持つ

【いかにして儲かる副業を始めるのか】

  1. フルタイムの仕事以外でお金を稼ぐ事業を手掛けて、収入減を多様化する必要がある(ときに大金を稼げるもの)
  2. 現実的にどれくらいの時間を副業にささげられるのかを判断する必要がある。どれくらいの時間をささげられるかによって、出来る副業の種類や稼げる金額も決まる。
  3. 最も儲かる副業は、不労所得を生み出す副業。人を雇っても雇わなくても、不労所得のビジネスを作ることはできる。

【副業を評価するフレームワーク】

  • 自分の情熱とスキルを分析する
  • 何をするのが好きかを考え、自分のスキルを棚卸する。そのなかでどれだったらお金を稼げるか?他人にそのやり方を教えるコースを始められないか?
  • 料金設定を判断し、最初の売り上げを上げて、出来るだけ料金を上げる。


7.出来るだけ多くのお金を出来るだけ早く、出来るだけ頻繁に投資する

【この戦略はあなたが直接コントロールできる5つの重要なコンセプトに基づいている】

  1. リスクを最小限に抑える
  2. 手数料を最小限に抑える
  3. 掛け金に対する税金を最小限に抑える
  4. リターンを最大化する
  5. お金を引き出す際の税金を最小限に抑える

【あなたの投資ポートフォリオの中心は株式、債券、不動産であるべきだ】

最も手軽で、最も信頼性の高い資産であり、多くのお金を稼いでくれる

 

【自動化では十分ではない】

自動化と主導の投資を両立させるには

  1. 収入から自動的に投資講座に拠出する割合を限界まで引き上げ続ける。
  2. 副業からの収入やボーナスを全額、出来るだけすぐに主導で投資に回す必要がある。